本記事では、デイサービスで介護士リーダーをしている男性の給料詳細や『つらいこと』などの体験談を紹介しています。
デイサービスの介護士リーダーをしている男性のプロフィール
- お住い都道府県:東京都
- 介護・福祉歴:11年
- デイサービスでの勤務年数:2年
- デイサービスのある法人の職員数:約200人
- 保有資格:社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員
- 年収:約400万円
- 処遇改善手当支給額:月10,000円
デイサービスでの給料詳細について
基本給は20万円で、手当は役職手当(リーダー)5,000円、処遇改善手当月10,000円。
住宅手当10,000円、扶養手当は一人あたり5,000円です。
交通費については月上限30,000円です。
ボーナスや昇給額は管理者との人事考課によって決まります。
おおむね1年あたり基本給の4.0倍の賞与ですが、人事考課の結果によっては1.5~4.5まで幅があると聞きました。
また、残業については事前申請により可能ですが、月の残業可能時間がおおまかに割り振られているため、その時間を超えてどうしても残業が必要な場合はタイムカードを押した後にサービス残業をすることもありました。
デイサービスのリーダー介護士ならではの『つらい』とおもうこと
人材不足の介護業界では入職職員を選ぶ余裕がありません。
福祉や介護を勉強してきた人だけではなく、未経験者も多く入職していました。
「きつい・きたない・給料安い」と3Kだという人もいますが、人材不足で未経験でも転職しやすいという感覚で入職した人もいました。
そこで、人材育成が大変でした。
基本的には初任者用の研修やOJT(オンザジョブトレーニング)を経てから、独り立ちし業務にあたります。
育成上定められた工程はこなしますが、利用者さんの介護をしながらという状況なので、付きっ切りで仕事を教えるのには限界がありました。
また、OJTトレーナー(先輩育成職員)も一人ではなく複数体制で、その日ごとに変わります。
そのため、育成の視点や細かいやり方が少しづつ違い、新任職員からは、「人によって言っていることが違う。」と言われてしまう事も多くありました。
転職の方は、自分よりかなり年上で話を聞くよりも、「そんなことわかってる。この若僧が。」という心の言葉が聞こえてくるような状態もあります。
そんな状況で新任職員が独り立ちした後に、不適切な介護やご家族からクレームを受けた場合は、管理者より「何を教えているんだ!」と叱責されてしまう事もあります。
利用者さんのために介護の質を上げたいと思っていても、なかなか上手く行かず辛い思いをしました。
人事考課により現場の雰囲気が最悪に
介護は利用者さんや家族の喜びのため、自分のやりがいと思い日々業務を行いました。
初年度は気が付きませんでしたが、年に2回ほど管理者・役職者・現場職員がピリピリする時がありました。
もちろん、全員がそうではありません。
他職員に対して、日頃できていないことについて指摘したり、報告書や提案書をいつもより活発に提出したりという状況でした。
なにかなと思い、先輩職員に聞いてみたところ、人事考課の前後の期間だったのです。
役職者はリーダーに改善点を指摘し、実施するよう指導し、それ受けたリーダーは一般職員に指示を飛ばす。
一般職員はリーダーや役職者の悪口を陰で言うという環境では、現場チームの輪が乱れるのは当然のことでした。
なかには、介護業務中でもため息をついたり、イライラを隠し切れない職員もいました。
自分はリーダーになって利用者さんのために、この環境を変えてやる、と気持ちを切り替え日々の業務に対してモチベーションを保ちました。
やっとリーダーになり、人事考課前の期間を迎えました。
「よし、これからは活気のある前向きな事業所にするぞ。」と意気込みましたが、周りの環境は一向に変わりませんでした。
長く続く体質を一人の力だけでは変えられないと痛感しました。
逃げる事になるかもしれないけど、利用者さんのための介護をしたいという思いは変えられなく、辞めたいと強く思いました。